視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録の使い方【イタリア医学部入試対策】

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録

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mirunoteチューターの代表として、20名以上の医学部留学をサポートしてきました。イタリア医学部、チェコ医学部、スロバキア医学部の合格実績あり。プロフィールはこちら

基本情報

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書籍名視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録(3訂版)
科目化学(Chemistry)
出版社数研出版
分量288ページ
電子版なし

日本の高校で化学を履修していた方なら、授業で一度は使ったことのある化学の資料集。化学の実験手順や化学反応の色などを視覚的に理解できます。

とはいえ、大学入試対策で利用している受験生は多くないため、具体的な使い方が気になる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、化学の入試対策に必須の『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録(3訂版)』の概要と利用法、注意点を詳しく紹介します。

イタリア医学部入試対策では個人的には必須の教材だと思っているため、まだお手元にない方は今のうちにご用意ください。

目次

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録の概要

難易度
分かりやすさ
必要な時間
オススメ度

『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』は、薄い資料集でありながら、化学の重要知識をコンパクトに凝縮した入試対策にオススメの教材です。

私が受験勉強をする際にも、困ったことがあれば、まずは化学図録で確認してから、参考書を熟読するというスタイルで化学の入試対策をしていました。

化学図録は、資料集としての側面が強く、これだけで入試対策をするのは難しいですが、補助教材としてはこれ以上ないほどの有用です。

化学が苦手な場合は、ザッと流し読みするだけで要点を把握できたり、得意な場合でも視覚的に物質や反応式などを確認することで、記憶の定着に役立ちます。

本書はすべての受験生に必須と言っても過言ではないほど、利用価値の高い教材です。

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録がオススメの理由

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結論から申し上げると、実験手順や実際の化学反応などを写真や図を利用して視覚的に学べる教材が、化学図録のほかにないことが最大の理由です。

イタリア医学部入試では、実験手順を問われたり、無機化学で頻出の色(イオンや物質など)を問われたりすることは稀ですが、文字を追うだけでなく、写真や図を確認することでより深い理解を得られます。

本書はもちろん、日本の学習指導要領に沿った内容ですが、イタリア医学部入試で問われる内容と重複している分野が多いため、入試対策の教材として十分に利用可能です。

お値段も1,000円前後で入手できるので、『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』を入手しない手はありません。手元に置いて、何度も見返しましょう。

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録の3つの特徴

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『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』の3つの特徴(メリット)をまとめました。

  1. 図や写真が豊富でわかりやすい
  2. 要点を押さえた解説で無駄なく学べる
  3. 化学の知識を系統的に学べる

それぞれの特徴を詳しく解説します。

1. 図や写真が豊富でわかりやすい

当たり前のことですが、化学図録は資料集なため、図や写真・表などが存分に使われています。

イラストや図をふんだんに使い、特に視覚的な情報なしでは理解しにくい無機化学の分野を学ぶにはもってこいの教材といえます。

例えば、参考書の化学式だけを見て物質をイメージするのは難しくても、資料集に載っている写真を見れば、一目瞭然で記憶に定着しやすくなります。

化学に苦手意識のある方や初学者の方は、化学を暗記科目として何から何まですべてを丸暗記しがちです。そうなる前に、まず本書に目を通してみてください。

テキストだけで書かれていた参考書が理解できなくとも、図や写真を見ると、案外、簡単に理解できることもあります。

資料集以外で、これだけ図や写真が豊富に使われている教材はなかなかないので、1冊は手元に置いておくのがオススメです。

2. 要点を押さえた解説で無駄なく学べる

本書は資料集でありながらも、それぞれの分野のトピックごとに必要最低限の知識が的確にまとめられています。

流石にこれだけで入試合格とまでは言えませんが、理論・無機・有機化学のすべての分野のエッセンスを凝縮した、濃い内容が書かれています。

参考書ではないため、化学図録を最初のページから読み進めるのは推奨しませんが、独学で入試対策をする際に、疑問点や不明点が出た際に辞書的な役割として使うには、オススメの教材です。

本書は、各分野の関連事項が散りばめられており、他の分野の内容をおさらいできるため、より記憶に定着しやすくなる工夫がなされいる点も評価できます。

3. 化学の知識を系統的に学べる

見開き1ページごとに、1トピックを学べる仕様になっており、初学者の方でも無理なく勉強できます。

それぞれのトピックのページ数が少ないとはいえ、内容が薄いわけではなく、これでもかというほど情報を大量に詰め込んでいるので、ご安心を。

特に無機化学は丸暗記になりやすい分野ですが、図録を見ておくのとそうでないのとでは、記憶の定着度が段違いに変わってきます。

「〇〇は青色」と覚えるより、写真を利用して、視覚的に青だと理解した方が効率的に暗記できます。

他にも化学反応式や化学式、実験手順にも豊富な写真が掲載されているので、無駄な時間を省いて最初限の勉強で化学をマスターしたい受験生には必須の教材でしょう。

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録の使い方

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イタリア医学部入試対策での『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』の利用方法は、次の2つです。

  1. 参考書の補助教材として利用する
  2. 暇な時に目を通してみる

それぞれのケースでの利用方法を詳しく解説します。

1. 参考書の補助教材として利用する

問題演習や過去問演習をしている際に、該当範囲で不明点があれば、『宇宙一わかりやすい高校化学』などの参考書を辞書として使いながら、本書を開いてみるのがオススメです。

今の時代、Chat-GPTなどのAIやインターネット上でも色々と調べられますが、化学の写真という観点では、最適な教材は、化学図録です(実体験)。

本書は写真だけでなく、要点もあわせて記載されているため、参考書の補助教材として活躍してくれます。

抜けている知識や理解があやふな分野があれば、放置せずに1つずつ確認して、化学を得点源にできるよう、対策していきましょう。

2. 暇な時に目を通してみる

前述のとおり、化学図録は様々な写真や図が載っており、単純に見ていて楽しいです。

例えば、酸化鉛(IV)と言われると鉛蓄電池のイメージしかない方がほとんどかと思いますが、写真を見れば、黒色の物質なのかとスーッと記憶に定着します。

今のは一例ですが、単純に意味なく興味のあるトピックを見ているだけでも参考になる知識は多く点在しているので、暇な時間に目を通してみるのがオススメです。

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録の利用時の2つの注意点

イタリア医学部入試対策に『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』を利用するときの注意点は、次のとおりです。

  1. 本書だけでは入試対策はできない
  2. イタリア医学部の入試範囲とは異なる

それぞれの注意点を詳しく解説します。

1. 本書だけでは入試対策はできない

本書は資料集なため、あくまで参考書の補助教材として利用します。内容は確かに豊富で、重要事項だけが凝縮されているのですが、すべてを網羅できているわけではありません。

資料集という性質上、図や写真だけでは説明しづらい部分もありますし、あまりにも基礎的な内容や発展的な内容は省略されているケースもあります。

化学図録は補助教材ということを念頭におきながら、入試対策をおこなってください。

2. イタリア医学部の入試範囲とは異なる

『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』は、当然のことですが、日本の学習指導要領や大学入試に対応した化学の補助教材です。

そのため、イタリア医学部で出題されない分野や逆に出題されるが、本書では取り扱げていない場合もあります。参考書のように最初のページから読み進めることはないと思われますが、注意が必要です。

イタリア医学部に出題されやすい範囲は大学ごとに異なりますので、詳しくは別記事で解説します。

リンク

併用したい化学のオススメ参考書まとめ

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本書は、あくまでも視覚的に学ぶための補助教材にすぎません。

イタリア医学部入試対策をおこなう際は必ず、化学の参考書を別に用意してください。オススメの参考書をそれぞれ解説します。

オススメの化学の参考書

『宇宙一わかりやすい高校化学』は、化学が苦手な方や初学者の方にもオススメの入門編の参考書です。イラストが豊富なため、テキストだけでは理解しづらいことも楽しく学べます。今、大人気の化学の教材となっています。

入門編とはいっても、本書を極めれば十分に基礎知識を習得できます。これ一冊で化学の基礎をマスターすることができるため、安心して利用できます。

『照井式解法カード』は、私が受験の時に使用していた受験で定番の参考書です。内容はやや難しいものの、通読するだけである程度の知識を身につけられる上、本文は非常に読みやすいので、イラストではなく、文章で学びたい方にオススメです。

また、日本の大学入試で頻出の問題が紹介されており、解答に利用する背景知識を含めて、必要事項を網羅しています。ここまでの内容を完全に理解する必要はありませんが、学んでおくと入試対策が捗ります。

視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』は最強の資料集です

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本記事では、『視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録』の特徴と使い方、利用時の注意点を見てきました。

「視覚でとらえる」という名前の通り、本書を利用することで、写真や図を利用して、視覚的に化学の基礎知識の理解を深めることが可能です。

本書は理論・無機・有機化学の3分野すべてを1冊で網羅しており、参考書と併用することで、真価をはっきします。化学反応式や化学式などテキストでは覚えにくい事柄も、資料集を利用することで記憶に定着しやすくなります。

化学が得意な方にも苦手な方にも利用できる万能型の資料集なため、医学部受験を目指されているなら、是非とも持っておきたい教材です。限られた勉強時間を無駄にしないためにも、本書を活用して、化学の勉強を始めましょう。

今回は、以上です。

今回紹介した参考書

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